サルスベリの花を毎年咲かせるためには、その特徴や日当たりをよくするなど適切な剪定方法を知っておく必要があります。剪定時期や方法を間違えてしまうと、害虫が発生したり花芽を落としてしまったりして花が咲かなくなってしまうことがあるのです。
この記事では、サルスベリの特徴や育て方のポイント、剪定方法についてご紹介します。また、プロに剪定を依頼する場合の費用相場や業者選びについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
サルスベリに適した剪定で上手に育てて、夏にはきれいな花を楽しみましょう。
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サルスベリの特徴と上手に育てるポイント
サルスベリは毎年花を咲かせることができる多年草で、百日紅(ヒャクジツコウ)とも呼ばれる落葉性の庭木の一種です。名前のとおり、“100日以上も花を咲かせる木”として知られています。また、サルスベリは「猿も木から滑り落ちる」ほどに、表面の皮が滑らかなことが語源と言われています。
サルスベリが咲かせる花の直径は3cmほどで、フリル状の華やかな見た目が特徴です。7月~10月にはたくさんの花を咲かせます。中には矮性サルスベリといって、サイズを小さく改良した品種もあります。また、サルスベリの実の中にはたくさんの種が入っていて、種まきをすることで栽培することもできるのです。
育て方
サルスベリは、1年を通して日当たりや風通しがよい場所を好みます。日当たりが悪いとほとんど花が咲きません。日陰では病気にもかかりやすくなるため、日当たりのよい場所で栽培できるようにしましょう。
・種まきの時期と植えつけ
3月〜4月ごろ、剪定をしたときに採取して保管しておいた種をまきます。種はそのままでまいてもよいですが、1時間ほど水に浸してからまくと芽が出やすくなるのです。
種をまいたあとは土が乾燥しないように水やりをします。2~4週間で発芽し、3~4か月ほどで苗が安定してくるので、それから鉢や庭に植えつけをしましょう。
・水やり
地植えの場合は、雨など自然にまかせておくとよいでしょう。ただし、植え付けた直後から根付くまでのあいだは水切れを起こしてしまうおそれがあるため、土が乾いたら水をあげてください。また、雨が降らずに炎天下の日が2週間以上続くような場合などは水やりをしましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。
・肥料
1~2月頃に寒肥(かんごえ)を、9月頃にお礼肥えをあたえます。寒肥は生育をよくして新芽や花芽をつきやすくするための肥料です。
お礼肥えは、開花で消費した体力を回復させるためにあたえる肥料です。どちらも有機質肥料または緩効性肥料をあたえましょう。
・病気と害虫
サルスベリがかかりやすいとされるのがうどんこ病です。葉にうどん粉をかけたようなカビが生える病気で、光合成ができなくなるためサルスベリを弱らせてしまうおそれがあります。
また、サルスベリフクロカイガラムシという害虫は枝や幹から樹液を吸い取って木を弱らせてしまいます。害虫がついた枝を切り落としたり、薬剤を散布したりすることで駆除しなくてはなりません。病気や害虫を予防するためにも、剪定をして風通しや日当たりがよい環境で育てるようにしましょう。
・種の収穫
花が咲いたあとにできる丸い実には、サルスベリの種が入っています。翌年も種をまくのであれば、採取しておくとよいでしょう。まかないとしても、余分な養分を取られないように取り除いておきましょう。
・鉢植えからの植え替え
3~4月におこないます。植え替えをするときは、まわりの土を3分の1ほど落として新しい土に植えるようにしましょう。大きくしたいときは、ひとまわり大きな鉢に植え替えをしてください。
花が咲かない原因
サルスベリの花が咲かないとき、以下のような原因が考えられます。
水分不足
肥料を与えすぎている
ほかにも、剪定を失敗したり剪定をしなかったりしても、枝が弱くなってしまい花がつかない原因になってしまうのです。サルスベリの花を楽しむためには、適切な育て方や剪定方法でお手入れをすることが大切です。
サルスベリの剪定は夏と冬の2回
サルスベリの剪定は、開花する8月頃と葉が落ちたあとの12月~3月頃の2回おこないます。花がたくさん咲くと、それだけ栄養が必要になります。1つの花に届く栄養が減ってしまうと花がきれいに咲かなくなってしまうおそれもあるのです。夏の剪定で花の数を減らしておくことで、花がきれいに咲くだけでなく、木全体の風通しもよくなるでしょう。
冬の剪定では、樹形を整えるための剪定をおこないます。休眠期であるこの時期であれば、太い枝を切る強剪定をしても木への負担を抑えることができるのです。
剪定に必要なもの
剪定に必要な道具は、ホームセンターなどで揃えることができます。
剪定ノコギリ
脚立
剪定には専用のハサミがあり、1.5cmほどの太さの枝を切ることができます。さらに太い枝を切るときには剪定ノコギリを使いましょう。高所の枝を剪定するときには脚立があると便利です。しかし、作業中に転倒する危険もあるため、安全を確保してからおこなってください。
切るべき枝
サルスベリは多年草のため、春に花つきがよくなるように剪定をします。春から新しく伸びた枝に花がつくので、花が落ちた枝は剪定します。その際、花をつけていた部分のみではなく、新しく出た枝の根元から切り落としましょう。
そのほか、木の内側に向かって伸びる「逆さ枝」や極端に立って伸びる「立ち枝」根元から伸びる「ひこばえ」なども不要な枝となります。樹形を乱す枝は切り落としましょう。
剪定の手順
夏の剪定
花の房がついた枝の下から2~3節目で切り落とします。早くに花が咲いた枝は花が終わりかけたころに剪定をしましょう。そうすることでもう一度花を咲かせることができ、2度咲きを楽しむことができるのです。
冬の剪定
サルスベリは枝にたくさんの花をつけるため、枝が弱いと花つきが悪くなります。剪定によって春の枝の伸びが変わるため、強い枝が伸びるように剪定しましょう。
強い枝を伸ばすために、春から伸びた枝を付け根から2cmほど残し、短く切り落とすことが基本の剪定方法です。枝の先端だけ切ると伸びてくる枝が弱く、短く切り落とすと春に勢いのある枝が長く伸びやすくなります。
そのほかにも、樹形を乱す不要な枝を剪定していきます。枝が重なっている場合は細いほうの枝を切るようにしましょう。
最後にバランスを見て樹形を整えます。自分の望む樹形をイメージして、そこからはみ出る枝を切るようにすると剪定しやすくなります。花が咲き終わったあとは木の養分を消耗しないように、咲き終わってしおれた花は切り取っておきます。残っている枯れ枝や枯葉も落としましょう。
「こぶ」について
剪定を繰り返すと毎年切る部分が大きくなり、こぶのような状態になってしまいます。同じところで剪定することで余計な枝を出すことがなく、樹形を維持することができますが、こぶが大きくなりすぎてしまうと美しい外観を損ないかねません。
そのため数年に1度、冬の剪定のときにこぶより下の位置で剪定をします。切り口が太いと、そこから水分や養分が抜けたり、雑菌や雨水が入ってしまったりするおそれがあります。そのような被害を防ぐために、切り口を保護するための癒合剤という薬剤を塗っておきましょう。
鉢植え・盆栽の剪定
鉢植え
矮性サルスベリなど鉢植えで育てている場合は、花が咲き終わったあとに花がら摘みをします。咲き終わった花は種を作るため、木の体力を消耗してしまうのです。剪定バサミを使って花がらを取り除きましょう。
その後、花がついていた枝を2節残して剪定すると、新芽が出て2度咲きを楽しむことができるでしょう。
盆栽
ヒメサルスベリなど盆栽で育てている場合は、5月中旬あたりまでに剪定をおこないます。樹形を乱すように伸びている新梢(今年伸びた枝)を根元から2節のところで切り詰めます。
初心者にとって剪定は難しい作業となるかもしれません。「失敗してサルスベリを枯らせてしまいたくない!」「剪定してみたけどうまく育たない……」という方は、プロに相談することをおすすめします。剪定のプロなら、豊富な知識と経験からきれいに花が咲くようにお手入れをしてくれることでしょう。
弊社では、全国にある加盟店の中から剪定をおこなう業者をお探しいたします。ぜひお気軽にご相談ください。
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剪定が不安な方は庭木のプロに依頼しよう!
サルスベリの剪定を業者に依頼するとなると、気になるのが費用ですよね。最後に、業者に依頼した場合の費用相場と業者選びのポイントについてご紹介します。
気になる費用は?
剪定にかかる費用には、いくつかの項目があります。
・内訳
業者に剪定を依頼したときにかかる費用は、出張費+作業費+ゴミ処理費が一般的です。そのほかにも、薬剤や特殊機械を使った場合は追加で費用がかかる場合もあります。
・費用相場
業者の料金設定は、木の高さによって金額が異なるのが一般的です。木の高さは低木、中木、高木の3つに分けられていることが多いです。
剪定の費用相場(庭木1本あたり) | |
低木(3m未満) | 2,988円 |
中木(3~5m) | 6,860円 |
高木(5~7m) | 15,624円 |
※上記の金額は剪定をおこなう業者9社のホームページに記載された剪定料金の平均値を算出したものです。(2020年10月時点)
費用相場はあくまで目安です。木の高さだけでなく状態によっても費用が変動するため、ご自宅のサルスベリの剪定にかかる詳しい費用を確認するためには、業者に見積りを依頼することをおすすめします。
優良業者を見つけるポイント
費用以外にも、優良業者を選ぶためのいくつかのポイントを抑えておきましょう。
・見積り書がわかりやすい
剪定作業のみではなく、剪定した枝の処理や出張費、見積り費用など、どの作業にいくらかかるのかをわかりやすく記載している業者が安心です。追加で費用がかからないかどうかも事前に確認しておくと、トラブルを防ぐことができるでしょう。
・HPの内容が明確
ホームページに記載されているサービス内容や料金設定などが明確なことも業者を選ぶポイントとなります。いくつかの業者のホームページを見て作業実績なども確認してみるとよいでしょう。
・どんな作業をするのか事前に説明
剪定だけではなく、その前後の作業なども含めてどのような作業をするのかを事前に説明してもらうことは重要です。作業内容があいまいだと、あとから追加で費用を請求されるなどトラブルの原因にもなりかねません。
・要望や希望をきちんと聞いてくれる
いつ作業をしてほしい、どのようなことに気をつけて欲しいなど、こちらの要望や希望をきちんと聞いてくれる業者なら安心してまかせられますよね。電話相談の際の対応なども業者選びの参考にするとよいでしょう。
また、剪定だけではなく草刈りや伐採、除草などお庭全般のさまざまなサービスをおこなっている業者もあります。剪定のほかにもお庭関係でいくつかお困りごとがある場合は、合わせて依頼できる業者を選ぶとよいでしょう。
弊社では、見積りを無料でおこなう業者をお探しいたします。ご相談窓口は24時間受けつけておりますので、いつでもお気軽にご連絡ください。