切り戻しで草花や樹木の花が激増!今さら聞けない意味と初心者でも失敗しない作業のコツ

切り戻しのコツ

切り戻しとは、植物の茎や枝を切って短くすることです。
伸びた茎や枝を切って、伸びる前の状態に戻すのです。

園芸の用語は説明がなかったり似たような言葉があったりして、わかりにくいですよね。
切り戻しは、そんなわかりにくい園芸用語の代表といってもよいでしょう。

そこで、この記事では切り戻しの意味や効果、そして具体的な方法を、初めて植物を育てる人でもスッキリ理解できるよう、基礎からわかりやすく解説します。

切り戻しをマスターすれば草花や庭木を美しく元気に育てることができ、あなたの園芸は一段上のステージへステップアップできることでしょう。

また、当サイト【お庭110番】では、庭木の植栽や剪定、芝生のお手入れ、草刈り、砂利敷きなどお庭に関するさまざまなご要望やお悩みを解決できるプロをご紹介しております。
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目次

切り戻しの4つの効果

切り戻しという言葉の意味はシンプルで、植物の茎や枝を切ることです。

切り戻しがなんだがややこしく感じるのは、切り戻しに複数の効果があるからです。
作業は同じでも違った目的で切り戻しをすることがあるので、「この切り戻しとあの切り戻しは意味が違う」となるわけです。

そこで、まずは切り戻しをスッキリ理解するための基礎の部分である、切り戻しの効果を解説します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

大きさや見た目が整う

茎や枝が長く伸びすぎて見栄えが悪くなったときには、全体の大きさと見た目を整える目的で切り戻しをします。

植物が生きている限り、枝や茎は伸び続けます。
伸び放題にしていると、だらしのない印象になりがちです。
観葉植物や庭木など樹木類の場合、放っておくと大きくなりすぎて困ることもあります。

伸びた茎や枝を切って短くすることで全体がまとまり、長さを均一にすることで花が咲く位置もそろって整った印象になります。
多年生の草花や樹木類では定期的に切り戻しをすれば、一定の大きさを保つことも可能です。

伸びた茎や枝を切ってもとの長さに戻すという、切り戻しのもっとも本質的な目的といえるでしょう。

再び花が咲く

花が満開になったときに、次の花を咲かせる目的で切り戻しをします。
特に草花では、この目的で切り戻しをすることが多いです。

せっかく咲いた花を切ってしまうのはもったいない気もしますが、切り戻しをすることでより長く花を楽しむことができるのです。

咲いた花をそのままにしておくと、いずれ種ができます。
草花は種ができると、それ以降は花が咲きにくくなります
種を作ることに体力を消耗してしまうからです。
また、花は種を作るためにつけるものなので、ある程度種ができれば草花にとってはもう花を咲かせる必要がなくなります。

種をつける前に茎ごと切ることで、その分の体力が残ります。
すると草花は再び種を作ろうと、残った体力を使ってまた花を咲かせるのです。

野菜や果樹では、実を収穫したあとに再び実をならせるために切り戻しをすることもあります。

枝数が増えて花や実が増える

花や実の数を増やす目的で切り戻しをすることもあります。
植物は茎や枝を切ると、枝分かれをする性質があります。
枝分かれをして枝数が増えると、枝の先につく花や実も増えるのです。

基本的に植物は放っておくと枝分かれはせず、一直線に上に伸びていきます。
横に広がるより、上に伸びたほうがより多くの日光を浴びることができるからです。

そのため植物は頂芽優勢(ちょうがゆうせい)といって、常にもっとも先端にある芽(頂芽)がもっとも強く成長する性質を持っています。

しかし、切り戻しをして先端の頂芽がなくなると、代わりに下にあったわき芽が伸びて、枝分かれをするのです。

切り戻しの仕組み

枝分かれを促すことで、花の密度が高くボリュームのある株に仕上がります。

参考:森仁志・田中美名,頂芽優勢の新展開,名古屋大学大学院生命農学研究科,2004(最終閲覧日:2023年10月4日)

病害虫を防いで生育がよくなる

切り戻しで茎や枝を短くすると、日当たりや風通しがよくなる効果もあります。

枝葉が茂ってくると株の根元や中心部分には日が当たりにくくなり、生育が悪くなります。
風通しも悪くなって蒸れた状態になり、植物を食害する害虫や病気の原因になる雑菌が繁殖しやすい、よくない状態です。

切り戻しをして枝葉を適度に減らすことで根元や中心部分にも日が当たり、風も通るようになって、病気や害虫の予防になります。
葉っぱにおおわれていた根元部分もよく見えるようになるので、枯れた葉っぱを取り除くなど清潔に保つお手入れもしやすくなります

このように植物にとってよい環境が整うことで、植物はより元気にすくすくと育つことができるのです。

切り戻しと似た園芸用語との違い

切り戻し以外にも、似たような名前や内容の園芸用語がいろいろとあり、ごちゃごちゃしますね。
こんがらがってよくわからなくなってしまったときのために、それぞれの意味と切り戻しとの違いを解説します。

剪定

剪定は、植物の一部を切り取ることです。
切り戻しも剪定の方法のひとつで、このあと解説する摘芯や花がら摘みなどもすべて剪定の仲間です。
ここで紹介している以外にも、透かし剪定、刈り込み剪定などもあります。

切り戻しは茎や枝を切ることなのに対して、剪定は茎や枝に限りません。
花や葉、芽や蕾(つぼみ)なども含めてとにかく植物のどこかを切り取るのが剪定です。

摘芯(摘心・ピンチ)

摘芯(てきしん)は茎や枝の先端にある頂芽の部分を摘み取ることで、摘心と書くこともあります。
ピンチともいい、これは単に洋風の言い方です。

切り戻しと摘芯の違いは、切り取る長さです。
切り戻しが茎や枝ごと長く切り取るのに対して、摘芯は先端の芽だけをごく短く摘み取ります。

摘芯の目的は茎や枝を枝分かれさせることで、切り戻しの枝数が増えて花や実が増える効果と同じです。
先端を摘み取ることで頂芽優勢が崩れ、わき芽が伸びて枝数が増えます。

切り戻しは枝を短くすることでボリュームはそのまま枝葉の密度だけを高めるのに対して、摘芯は全体をボリュームアップさせるイメージです。
そのため、これから株の骨格を作りたい草花やまだ小さい幼木には、切り戻しではなく摘芯をすることがあります。

切り戻しと摘芯の違い

芯止め

芯止めは摘芯とほぼ同じですが、特に樹木の幹の頂点を切り取るときにいうことが多いです。
幹の頂点を切り取るのは、樹木の背が高くなりすぎるのを防ぐためです。

頂芽に集中していた栄養をわき芽に分散させることで、上方向へ伸びるスピードが緩やかになる効果があります。
芯止めと摘芯は目的によって言い方が違うだけで、作業は同じと考えてよいでしょう。

芽かき

芽かきはわき芽かきともいい、不要なわき芽を摘み取ることです。
いわば摘芯の反対で、わき芽を取り除くことで栄養を頂芽に集中させる効果があります。
伸ばしたい枝の成長を促したり、野菜や果樹の実を大きくしたりする目的でおこなうことが多いです。

摘蕾・摘花・摘果

摘蕾(てきらい)、摘花(てきか)、摘果(てきか)はそれぞれ、不要な蕾や花、実をまだ小さいうちに摘み取ることです。
芽かきと同じように、残った花や実に栄養を集中させる目的でおこないます。

花がら摘み

花がら摘みは、咲き終わった花を摘み取ることです。
切り戻しは花が咲いている茎に限らず切り取りますが、花がら摘みは花だけを摘み取ります。
切り戻しや摘芯をした茎の先端に花がついていれば、花がら摘みも同時にしたことになります。

また、摘芯は伸びる前の芽を摘み取るのに対して、花がら摘みは咲いたあとの花を摘み取る違いがあります。

花がら摘みの効果は、切り戻しの効果で解説した再び花が咲くと同じです。
種ができる前に花を摘み取ることで体力を温存させ、また花を咲かせられます。

咲き終わってしおれてしまった花を除去することで美観を保つとともに、散った花が腐って病害虫が発生するのも防ぐ効果があります。

切り詰め・切り返し

切り詰めや切り返しは、おもに樹木の枝を切る剪定の一種です。
切り詰めは、枝分かれを促すために枝を切る方法で、草花の切り戻しに近いといえます。

切り返しは、枝の伸びる方向やメインに伸ばす枝を切り替える目的で枝を切る方法です。

どちらも目的の違いで、作業自体は切り戻しとほぼ同じです。
切り詰めや切り返しは植木屋や農家などのプロが使うような用語なので、家庭で草花や庭木を育てるだけの一般人は全部一緒だととらえても問題はないでしょう。

切り花の切り戻し

切り花でいう切り戻しは草花や樹木の切り戻しとは少し違っていて、茎の切断面部分を再び切ることです。

花瓶などに切り花を生けておくと、どうしても茎の断面がだんだんと傷んできます。
断面が傷んでいると切り花は水を吸い上げにくくなり、花も元気がなくなってしまいます。

そこで、茎の傷んだ部分を切り取って新鮮な断面を出し、再び水を吸い上げられるようにするのです。

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切り戻しでどこで切るかは目的によって違う

せっかく育った植物を切ってしまうのは、勇気がいりますよね。

いざ切ろうとすると、「どこで切ればいいの?」と戸惑ってしまいます。

切り戻しの方法は、茎や枝の途中で切るか、枝分かれの付け根で切るかのどちらかです。
その植物をどうしていきたいかによって、どちらの方法が適切かが変わってきます。

目的ごとの基本的な切り戻し方法を解説しますので、しっかり確認しておけば自信をもってバッサリと切ることができるでしょう。

枝数を増やしたいときは芽の上で切る

草花の花を増やすためや樹木の枝ぶりを充実させるために枝分かれを促したいときは、茎や枝の途中で切ります。
途中といってもどこでもよいわけではなく、茎や枝についているわき芽の少し上の位置で切りましょう。
そうすることで、切ったところにあるわき芽が伸びで枝分かれをします。

わき芽の上に茎や枝を残しすぎると見栄えが悪いだけでなく、芽の上の部分が枯れこんでしまうこともあります。
わき芽がなくなる位置で切ると、枝分かれができません。

わき芽は基本的に葉っぱの付け根にあるので、葉っぱの上で切るのが確実です。
逆にいえば、葉っぱが残る位置であればバッサリと短く切ってしまっても問題ありません

草花は茎を1本ずつ切るのではなく、株全体を刈り込むようにまとめて切ってもよいです。
草丈をそろえることで花の高さもそろい、まとまった印象になります。

剪定方法_草花の切り戻し

樹木の枝を切るときには、芽の向いている方向も意識して切る位置を選びましょう。

芽の先が幹側を向いている芽の上で切るとその芽が強く伸び、幹に向かって枝が伸びる形になってしまいます。
内側に枝が伸びていると木の内側が混み合って日当たりや風通しを阻害します。

外側に向いている芽の上で切ることで枝が外側へ伸び、バランスがよくなるのです。
この原理を応用すれば、伸ばしたい方向を向いている芽を残して好みの樹形を作ることも可能です。

切り詰め剪定 枝先

この方法は樹木の場合、切り詰め剪定や切り返し剪定ともいいます。

樹木を小さくしたいときは付け根で切る

樹木の長く伸びすぎた枝を短くしたい場合には、枝分かれの付け根部分で切りましょう。
枝の途中で切ると枝分かれしますが、付け根部分で切れば枝分かれはしません
伸ばせるわき芽がないからです。

枝の理想の長さをイメージしたら、そこからはみ出している枝を根元へたどっていきます。
理想のラインに収まる位置の枝分かれ部分で、長い枝を切りましょう。

伸びすぎた枝の切り戻し

この方法で木の枝を短くし、全体を小さくまとめることが可能です。

株を若返らせたいときは主軸を強く切る

特に野菜では、収穫時期に充実した実が付かなくなったときに、株の体力を回復させるためにメインになっている主軸の茎を強く切り戻しすることがあります。

ナスやキュウリなど収穫期間が長く繰り返し実をつける野菜は後半には体力がなくなってきて、実が小さくなったり形が悪くなったりします。
そこで主軸を切り戻すことでいったん実をつけるのを止めて、体力を回復させるのです。
この切り戻しをすれば、ナスやキュウリは夏と秋の2回収穫できます。

また、樹木類でも樹形を大きく変えて仕立て直したいときや、衰弱した古木を若返らせたいときには幹を強く切り戻しすることがあります。
樹木は株元からひこばえという新しい枝を出すことがあります。
そこで今まで主軸だった幹を切ってしまってひこばえに主軸を切り替え、新しく樹形を作り直すのです。

このような強い切り戻しは、更新剪定強剪定と呼ばれることもあります。

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切り戻しの時期は植物によって違う

植物には生育のサイクルがあり、切り戻しをするのに適した時期があります。
適さない時期に切り戻しをすると、花が咲かなくなったり植物が弱ったりすることもあるのです。

間違っても、育てているすべての植物をまとめて切り戻ししてはいけません。
生育サイクルは植物の種類ごとに違うからです。

植物ひとつひとつの切り戻し時期を調べ手おくが確実ですが、ある程度の目安はあります。

そこで、ここでは大まかな分類ごとに切り戻し時期の目安と基本的な考え方を解説します。

草花や花木は花が咲いたあと

草花やおもに花を観賞する花木は、花が咲いたあとに切り戻しをします。

草花は開花期間中に切り戻しをすることで、再び花を咲かせてくれます
開花が始まって満開を迎えたら一度切り戻し、開花期間の終わり頃に花がら摘みを兼ねてもう一度切り戻しするのが最適です。

花木も、種類によっては早めに切り戻しをすれば二度咲きを促すことが可能です。
花木の花の咲き方には新枝咲きと旧枝咲きがあり、同じ年に何度も花を咲かせられるのは新枝咲きの種類です。

新枝咲きはその年に芽吹いた枝に花が咲くタイプで、サルスベリ、キンモクセイ、サザンカなどがあります。
旧枝咲きは枝が芽吹いたその年には咲かず翌年に花が咲くタイプで、ウメ、サクラ、サツキなどがあります。

新枝咲きの木は新しい花芽が次々に芽吹きながら長い間咲くので、切り戻しをすることで新しい花芽が育ち、また花が咲くのです。
旧枝咲きの木はすでにできている花芽が一定の温度になったときに一斉に咲くため開花期間が短く、切り戻しをしても翌年まで花は咲きません。

アジサイなど品種によって新枝咲きと旧枝咲きがある植物もあるので、自分が育てているのがどちらの種類なのか確認しておきましょう。

ただし、旧枝咲きの木も切り戻しは花が咲いたあとすぐがよいです。
旧枝咲きの木は花後に翌年に咲く花芽を作り始めるので、切るのが遅くなると花芽を切り落としてしまい、翌年に花が咲かなくなります。

新枝咲きも旧枝咲きも、ポイントは花が完全に散る前に切り戻しをすることです。
早めに花を切っておくと、次の花により多くの栄養を回すことができます。

また、花木の切り戻しは草花のように一気に短く切るのは避け、花の咲いた部分だけを軽く切るようにしましょう。
あまり強く枝を切ると枝を伸ばすことに体力を使ってしまい、花が咲きにくくなります。

果樹は実がなったあと

果樹やおもに実を観賞する樹木は花を切ると実ができなくなるので、花後には切り戻しはしません。
実を収穫したり、楽しんだりしたあとの適期に切り戻しをします。

柑橘類、オリーブ、アボカドなどの常緑性の果樹は春~初夏頃、カキ、リンゴ、キウイフルーツなど落葉性の果樹は冬が適期です。

樹木の切り戻し適期はこのあと詳しく解説しますので、それぞれの樹種の特徴に合わせましょう。

常緑樹や観葉植物は春~初夏

樹木のなかで、一年中葉っぱをつけている種類が常緑樹です。
おもに室内で育てる観葉植物も、ほとんどは常緑樹の仲間です。

常緑樹の切り戻しは、気候が温暖な3月~6月頃におこないましょう。
暖かくなって日照時間も長くなる春に切り戻しをすることで、常緑樹は素早く体力を回復できます。

湿度の高い梅雨や高温になる真夏は体力を消耗しやすいので、切り戻しは避けたほうがよいです。
気温が低く日照時間の短い冬場も、切り戻しをすると弱ってしまうおそれがあります。

落葉樹は冬

冬になると葉っぱが散ってしまう樹木が落葉樹です。

落葉樹の切り戻しは、12月~2月頃の葉っぱがなくなっている間におこないましょう。
葉っぱが散ったあとの落葉樹は体力を温存して休眠している状態なので、切り戻しのダメージに耐えることができます。

常緑樹と同様に、体力消耗しやすい真夏の切り戻しは避けます。

樹木の剪定時期については以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

切り戻しに失敗しないための注意点

時期を間違えること以外にも、切り戻しに失敗する原因はいくつかあります。

植物を枯らせたり花が咲かなくなったりといった失敗を避けるために、注意点を確認しておきましょう。

開花期間が短い草花は切り戻ししない

花が咲く期間が1ヵ月程度の草花は、開花期間中に切り戻しをしても再び花が咲く確率は低いです。
切り戻した茎が再び伸びるのには2~3週間かかることが多いので、開花期間が短い草花は茎を伸ばしている間に開花のタイミングを逃してしまいます。

開花期間の短い草花は、花を十分楽しんだあとに花がら摘みをしましょう。
また、大きさを調節する目的であれば花後に切り戻しをしてもよいです。

雨の日に切り戻しをしない

雨が降っている日はもちろん、近々雨が降ると予測される日の切り戻しはしないほうがよいです。
切り戻しでできた茎や枝の切り口が雨で濡れると切り口がふさがるのに時間がかかったり、雑菌が侵入して病気になったりすることがあります。
特に雨の多い梅雨時期の切り戻しは避けましょう。

清潔でよく切れるハサミを使う

切り戻しで使用する芽切りバサミ、植木バサミ、剪定バサミなどは適切にメンテナンスをしましょう。

使用前や使用後に汚れをふき取ることはもちろん、刃の消毒もします。
汚れや雑菌が付いたハサミで雑菌が付いたハサミで植物切ると、切り口から雑菌が侵入して病気になるおそれがあるのです。

ハサミの消毒方法はいろいろありますが、アルコールの除菌スプレーを使うのが手軽です。
汚れを取って乾いた状態のハサミの刃に除菌スプレーを吹きかけ、乾いた布でふき取ってよく乾かしましょう。

また、ハサミは定期的に研いで切れ味を維持しましょう。
ハサミの切れ味が悪くなっていると切った茎や枝の断面がつぶれたりギザギザになったりして、通常より回復に時間がかかってしまいます。

本格的な砥石などを使わなくても、サンドペーパーでこすったり丸めたアルミホイルを数回切ったりするだけでもある程度切れ味を維持できます。

葉や芽が残る位置で切る

草花の切り戻しでは茎を半分以上バッサリと切ることがありますが、芽が残らない位置まで切りすぎると再び伸びることができず、花も咲かなくなります
茎が伸びるのに必要なわき芽は基本的に葉っぱの付け根にあるので、強く切り戻す場合でも葉っぱが残る位置までにとどめましょう。

大きな切り口には癒合剤を塗る

樹木の切り戻しで幹や太い枝を切り、大きな切り口が残ってしまう場合には、切り口に癒合剤(ゆごうざい)を塗りましょう。
大きな切り口はふさがるのに時間がかかるので、そこから雑菌が侵入したり枯れこんだりするおそれがあります。

癒合剤はクリーム状の薬剤で、塗ると固まります
切り口をふさぐことで雨や乾燥、殺菌や害虫などから守る絆創膏のような役割です。
製品によっては、殺菌剤や樹木の治癒力を高める成分が入っているものもあります。

以下の記事では癒合剤の使い方やおすすめ商品をご紹介していますので、ぜひご覧ください。

肥料を与える

切り戻しをする前としたあとに、肥料を与えましょう。

切り戻しをする1週間ほど前に即効性のある液体肥料を与えて体力をつけさせておくことで、切り戻しで茎や枝を切られたダメージを素早く回復できます。

さらに切り戻しのあとにも肥料を与えれば、新しい芽や花が成長しやすくなります。
同時に植え付けや植え替えもする場合は、元肥として緩効性の固形肥料を土に混ぜ込みます。
植え付けや植え替えをしない場合は、切り戻しからまた1週間ほどあとに液体肥料を与えましょう。
固形肥料を与えている場合は、液体肥料は不要です。

草花や花木、果樹には花や実の成長を促す成分であるリン酸が多く含まれている肥料を選ぶのがおすすめです。
観葉植物やおもに葉を観賞する庭木には、枝葉を育てる成分である窒素が多く含まれている肥料がよいです。

水やりは控えめにする

鉢植えの草花を切り戻しをしたあとは、切り戻し前よりも水やりの頻度を減らしましょう。

植物は蒸散といって、体内の水分を葉っぱから蒸発させて体温調節をしています。
切り戻しによって葉っぱの数が減ると蒸散する水分量も減り、必要とする水の量も減るのです。
そのため切り戻し前と同じ頻度で水やりをしていると鉢の中に水がたまり、根腐れを起こすおそれがあります。

切り戻しのあとは土の状態を確認して、乾いてから水やりをしましょう。

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切り戻しで切った茎や枝の活用法

切り戻しで切ったお花は、そのまま捨ててしまうのは忍びないですよね。
そこで、切ったお花を刺し芽や挿し木、切り花にして楽しむ方法をご紹介します。

挿し芽・挿し木にする

挿し芽や挿し木は、植物から切り取った茎や枝から発根させて、新しい株を作る方法です。
切り戻しで切り取った茎や枝を使って、植物を増やせる可能性があります。

挿し芽や挿し木をするのに適した時期は植物によって違いますが、気温が安定していて適度に湿気のある梅雨頃か秋口頃が目安です。
切り戻しをしてから梅雨時期まで期間が開いてしまう場合は、切った茎や枝が乾燥しないよう濡らした新聞紙などでくるみ、さらに密閉できるビニール袋や容器に入れて冷蔵庫で保管しておきましょう。

用意するもの
  • 清潔でよく切れるハサミやナイフ
  • 切った茎や枝を水に浸ける容器
  • 鉢(挿し木用のセルトレイなどが便利)
  • 清潔で肥料分の入っていない土(刺し芽・種まき用の土、鹿沼土、赤玉土など)
  • 発根促進剤
挿し芽・挿し木の手順
  1. 挿し穂(挿し芽や挿し木にする茎や枝)は、太く元気なものを選びます。
  2. 切り取った挿し穂は乾燥しないよう、すぐに水に浸けておきます。
  3. 挿し穂についている花や蕾は切り落とします
  4. 土に挿しやすい長さに根元部分を切ります。葉っぱの付け根にある節が、地上部と土に埋まる部分に最低1節ずつ残る長さに切りましょう。
  5. 茎の土に埋まる部分に付いている葉っぱを切り落とします。
  6. 地上部の葉っぱが大きい場合は半分ほどの大きさに切ります。
  7. 水を吸い上げやすくなるよう、挿し穂の断面を斜めに切ります。
  8. 挿し穂を3~4時間水に浸けます。
  9. 鉢に土を入れ、水をかけてよく湿らせます。
  10. 発根促進剤があれば、挿し穂の断面に薄く塗るようにつけます。
  11. 串などで土に穴を開け、そこへ挿し穂をゆっくり入れます。
  12. 穴に軽く土をかぶせ、挿し穂を安定させます。
  13. 挿し穂が動かないようにゆっくり水やりをします。
  14. 明るい日陰に置き、乾燥させないようこまめに水やりをします。
挿し木 写真

発根促進剤はなくてもよいですが、使用するとより発根率が上がります。

葉っぱの付け根にある節から新しい芽が伸びたら、発根が成功した証拠です。
それぞれの植物に適した用土に植え替えをしましょう。

参考:住友化学園芸 |挿し木、挿し芽でふやす
参考:yamakana farm やまかなふぁーむ|【植物の増やし方】「挿し木・挿し芽」を徹底解説 / 時期・方法・置き場所・水遣り / これまでの成功例も一挙ご紹介【ガーデニング】
(最終閲覧日:2023年10月4日)

切り花にする

苗の花に比べると期間が短いですが、切った花を花瓶などに生けて楽しむ方法もあります。

用意するもの
  • 清潔でよく切れるハサミやナイフ
  • 切った茎や枝を水に浸ける容器(バケツや洗面器など口の広いものがよい)
  • 切り花を生ける花瓶
  • 切り花延命剤
切り花の手順
  1. 花瓶はあらかじめ洗剤でよく洗っておきます。
  2. 容器に水を入れます。
  3. 切った茎や枝の断面を容器の水に浸けながら、水中で斜めに切ります。
  4. 樹木の枝はさらに十字に切り込みを入れると水揚げがよくなります。
  5. 花瓶に水と延命剤を規定の量入れ、茎や枝を挿します。水は花瓶いっぱいに入れず、半分くらいまでの量にしましょう。
  6. 室内の涼しい場所に置きます。直射日光や冷暖房の風が直接当たる場所は避けましょう。
  7. 花瓶の水は毎日替えます。
  8. 茎や枝の断面が変色してきたら、断面をもう一度切って切り戻しをします。
各植物の剪定 切り花 写真

茎や枝を水中で切るのは、水を吸い上げる道管に空気が入ってつまるのを防ぐためです。
切り花を生ける花瓶は口の細いものを選ぶと、枝先がまとまって見栄えがよくなります。

参考:花キューピット|切り花の長持ち方法|簡単な工夫と水あげの仕方・日々のお手入れ – 花だより
参考:コメリ公式チャンネル|切花を長持ちさせる方法【コメリHowtoなび】
(最終閲覧日:2023年10月4日)

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その他、植栽や移植、芝張りや芝刈り、砂利敷きまで多くの施工に対応できるので、お庭づくりや管理をまるごとお任せすることもできます。

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まとめ

切り戻しは茎や枝を切って短くすることで、剪定の一種です。
植物を小さくして整える他、花を増やしたり風通しをよくしたりといったいろいろなメリットがあります。

切り戻しの時期や方法は植物ごとに違うので、それぞれの植物の切り戻し方法を調べておくのが確実です。
切り取ったお花は挿し芽にしたり切り花にしたりして楽しみましょう。

「育てている植物が多くて別々に切り戻しするのが大変」という場合は、プロにお任せするのもおすすめの方法です。
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