ノリウツギを剪定する場合は、開花後の8月頃から花芽ができ始める前の3月までに済ませておくようにしましょう。3月までに剪定を済ませておく理由は、4月以降からでき始める花芽を誤って切ってしまわないためです。
また、日当たりや風通りをよくすることで病害虫の発生を防ぎ、健康的に育てることができます。この記事では、ノリウツギの剪定方法について解説していきます。そのほかに、育て方などもご紹介していますので、あわせてご覧ください。
目次
ノリウツギの剪定時期と方法
ノリウツギはアジサイのなかでも剪定に適している期間がとても長い種類のため、慌てて剪定しなくても大丈夫です。では、以下からノリウツギの剪定方法についてご紹介していきます。
剪定は毎年おこなう
ノリウツギはその年に新しく生えた枝に4月ごろに花芽を付け、同じ年の7月ごろには開花します。このように花芽ができたらすぐその年に開花する種類を、「新枝咲き」といいます。逆に新しい枝に花芽ができてから冬を越し、翌年以降に花を咲かせるのが「旧枝咲き」です。
花をたくさん咲かせるためには、剪定の際に花芽を切り落としてしまわないように注意する必要があります。そのため、剪定は花芽が形成される前にするのがポイントです。旧枝咲きの場合は花芽がついている期間が長いので、それだけ剪定ができる期間も短くなります。
新枝咲きであるノリウツギは、花芽ができていない期間が8月~3月頃と長いです。この間なら、枝を切っても花付きに悪影響を及ぼすことがないので、好きな位置で枝を切ることができます。
また、新枝咲きの場合は前年より前に伸びた枝にはもう花がつきません。古い枝を残しておくと樹高が高くなり、花が付く位置もどんどん上のほうに上がっていってしまいます。そのため、毎年短く切り戻して枝を更新させる必要があるのです。
期間には余裕がありますので、毎年タイミングを見て古い枝を整理してあげると全体の樹形がすっきりと整い、花の美しさもより際立つことでしょう。
剪定方法は2つ
ノリウツギの剪定は、大きさを抑えたいときや生長を促したいときは「強剪定」をおこないます。茂った枝葉を取り除き、ノリウツギの形を整えたいときは「弱剪定」で剪定していきます。剪定方法をご紹介する前に、まずは以下の道具を用意しましょう。
・剪定バサミ
・脚立(手が届かない場合に使用する)
・ほうき
・ゴミ袋
・作業用手袋
【強剪定】
ノリウツギを強剪定する場合の手順は、以下の通りになります。
1.剪定バサミを使い、全体の枝を株元から3節ぐらいでを切り落とす
2.風の通りを悪くしている枝葉(正常に生えている枝を邪魔して生えている枝など)を根元から切り落とす
3.ある程度まで切ったら、一度全体を見てはみ出している部分があれば表面に沿って切りそろえる
4.剪定し終わったら、枝葉をゴミ袋に入れて処分する
【弱剪定】
ノリウツギを弱剪定する場合の手順は、以下の通りです。
1.咲き終わった花のみを剪定バサミで切り取る
2.ほかの枝を邪魔して生えている枝や、平行に生えている枝などを根元から切り取る
3.ある程度切ったら、ノリウツギ全体のシルエットからはみ出している部分を表面に沿って切りそろえていく
4.剪定完了後、切った枝などをゴミ袋に入れて処分する
自力で剪定することはできますが、失敗すると花を咲かせなくなってしまいます。そのため、自分で剪定することに自信がない場合は、業者に依頼することも検討しましょう。業者は剪定になれているため、自分でするよりも作業がスムーズです。
また、植物に関する知識も豊富なので、質問すればアドバイスをもらうことができます。ただ、どの業者に依頼すればいいか困ってしまうでしょう。そのようなときは、弊社をご利用ください。
弊社にご連絡いただければ、加盟店の中からお客様のご要望に沿ったお近くの業者をご紹介いたします。お気軽にご連絡ください。
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剪定で出た枝で挿し木しよう
ノリウツギを増やしたい場合は、剪定時に切った枝で挿し木をおこないましょう。ここでは、ノリウツギを挿し木で増やす方法について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
挿し木に適した時期
ノリウツギを挿し木するときは、生長し始める3月~4月、または6月~7月上旬の梅雨の時期におこないます。また、挿し穂(挿し木に使う枝や茎)は、剪定で切ったものを使用しましょう。挿し木の手順については以下でご説明しますので、実際におこなってみましょう。
挿し木方法
まずは必要なものを準備します。
・挿し木用の枝
・水の入った容器(水揚げ用)
・鉢
・土
1.ノリウツギの枝を10cmほどの長さに切る。このとき、切り口が斜めになるようにする
2.水が入った容器に挿し穂を1時間ほどつけておく
3.挿し穂を水につけている間に、用意した鉢に土を入れておく
4.1時間ほどたったら土に挿し穂を挿す
5.発根し芽が出るまで、土が乾燥しないように水を与える
ノリウツギを上手に育てるコツ
ノリウツギを育てるときは、育てる場所はもちろん水不足にならないよう気を付けなければいけません。また、6月の梅雨の時期になるとアブラムシなどの害虫が発生しやすくなります。この章では、ノリウツギをうまく育てるコツをご紹介していきます。
育てる場所
ノリウツギを育てる場合は、日当たりと風通しのいい場所や、午前中に日が当たり、西日を避けることができる半日陰になる場所で栽培しましょう。
水や肥料を与える頻度
水やりや肥料の頻度は、地植えと鉢植えで異なるため間違えないようにしておきましょう。もし誤った方法をしてしまうと、ノリウツギを枯らしてしまうおそれがあるからです。
水やりと肥料の与え方について、地植えと鉢植えに分けてご紹介していますので、参考にしてみてください。
〇水やり
・地植え
庭に植え付けてから2年たつまでは、水分不足を起こさないために水を与える必要があります。植え付けから2年たったら、降った雨で十分生長することができるので、水を与える必要はありません。
・鉢植え
土の表面が乾燥したら水をたっぷり与えましょう。ただし、冬の時期は土が乾燥しにくいので、土が完全に乾燥したときに与えるようにします。水を与え過ぎると株を腐らせる原因になってしまうからです。
〇肥料
・地植え
1月頃に寒肥として、有機肥料(油かすや鶏糞など)や緩効性肥料を与えます。
・鉢植え
地植え同様1月頃に、有機肥料(油かすや鶏糞など)や緩効性肥料を与えましょう。さらに、3月頃に化成肥料を与えることでノリウツギの生長がよくなります。
病害虫
ノリウツギは「アブラムシ」と「ハダニ」が発生しやすくなっています。以下に発生した際の被害や対処法などをご紹介していますので、お役立ていただけたら幸いです。
〇アブラムシ
アブラムシは、枝葉が茂って風通しが悪くなっていると集団で発生します。大きさは4mmほどで植物の養分を吸う害虫です。
単体であればとくに植物の生長には影響ありませんが、大量発生すると植物の栄養をすべて吸い尽くされてしまい、枯れてしまう原因につながります。そのため、アブラムシを発見したら早めに駆除しましょう。駆除方法は以下の通りです。
【駆除方法】
・手やテープで取る
虫を触るのに抵抗がない方は、手で取る方法でアブラムシを取り除きましょう。直接触りたくない方は、粘着力が弱いテープに貼り付けて取り除く方法もあります。
・歯ブラシで擦り落とす
使わなくなった歯ブラシで、アブラムシを擦り落としてしましょう。この方法を利用する場合は、アブラムシを地面に落とさないために容器を準備しておきます。
地面に落とすと、再びアブラムシが植物に発生するおそれがあるからです。また、擦るときは、茎などを傷つけないように注意しましょう。
・牛乳などを散布する
賞味期限切れの牛乳を使い、アブラムシが発生している箇所に散布します。牛乳はそのまま使っても問題ないので、お手軽に駆除することができます。
ただし、牛乳を散布したままでいると、悪臭や植物が腐ってしまう原因になるので、水で洗い流すことを忘れないようにしましょう。
・殺虫剤を散布する
殺虫剤はアブラムシが大量発生した際に効果的です。発生箇所に殺虫剤を散布するだけで駆除することができます。ただ薬剤を使うため、使用方法を間違えると植物を枯らしてしまう可能性があります。そのため、事前にパッケージに記載されている注意事項などを読んでから使用しましょう。
また、長い間同じ薬剤を使っているとアブラムシに耐性ができてしまい効きにくくなるおそれがあります。使用する際は、最低でも3種類くらいは用意しておいてランダムに使うことをおすすめします。
〇ハダニ
ハダニは0.5mm前後の大きさをしている害虫です。ハダニは植物の養分を吸うため、枯らされてしまう前に駆除する必要があります。
ハダニを駆除する場合、以下の方法を参考にしておこないましょう。
【駆除方法】
・テープを使う
ハダニが発生している箇所に粘着力が弱いテープを貼り、植物から取り除いていきます。粘着力が強いものを使用すると、植物を傷つけてしまうので使うテープには注意しましょう。
・牛乳スプレーを散布する
水で2倍に薄めた牛乳を発生箇所に散布します。この方法は身近なものでできるので、一度試してみるとよいでしょう。ただし、放置すると悪臭などの原因になります。散布し、ハダニを駆除したあとは、必ず洗い落とすようにしておきましょう。
・薬剤を散布する
ハダニが大量発生した場合は、薬剤を撒いて駆除しましょう。ただし、薬剤の使用量などを間違えると、植物を枯らしてしまうおそれがあります。そのため、必ずパッケージに記載された注意事項などに目を通してから使用しましょう。
アブラムシもハダニも、植物のお手入れを怠ってしまうと発生してしまいます。そのため、日頃から枝葉が茂って風通しが悪くなっていないかなど、こまめに確認しておくようにしましょう。そうすることで、病害虫の予防になります。
もしアブラムシやハダニなどでお困りになられましたら、弊社までご相談ください。弊社では、剪定だけではなく害虫駆除や消毒をおこなっている業者をご紹介することができます。お電話受け付けは24時間年中無休ですので、いつでもお電話ください。
育てるなら人気種ライムライトがおすすめ
ノリウツギにはさまざまな品種がありますが、とくに人気がある3種類を以下にご紹介します。
【品種】
- ミナヅキ……始め花の色は白色だが、徐々にピンク色に変わっていく
- ライムライト……始めはライムグリーンだが、徐々にペールグリーン(白くほんのり緑色)に変わっていく
- ピンクダイヤモンド……始め花の色は白だが、徐々に濃い桃色に変わっていく
中でも栽培するときに人気なのが「ライムライト」です。ライムライトの花の色は、ほかの品種に比べて優しい色合いをしています。そのため、ほかの植物と相性がよく育てやすいのが人気になっています。また、日本だけではなく海外でも人気が高いようです。
ただし、樹高が2m前後になるため大きくしたくない場合は、剪定は毎年おこなう必要があります。剪定自体は自力でできますが、「うまくできる自信がない」「剪定したくてもなかなか時間が作れない」という場合は、業者に依頼するようにしましょう。
業者に依頼することで、自分で剪定するよりもきれいな仕上がりにしてもらえ、剪定後の後片付けやゴミの処分もしてくれるなどのメリットがあります。
業者探しの際は、一度弊社までご連絡ください。弊社では、お客様に最適な業者を全国にある弊社加盟店よりご紹介しております。ご相談やお見積りからという方でもご利用いただけますので、お気軽にお問い合わせください。
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