何度駆除しても生えてくる「コニシキソウ」 を完全に駆除したいと考えていませんか?
コニシキソウは草むしりをしたり除草剤で枯らしたりしてもすぐに生えてきて、キリがないですよね。
コニシキソウを完全に駆除するポイントはアリを一緒に駆除することです。
なぜなら、アリがコニシキソウの受粉と発芽を助けているからです。
コニシキソウとアリを一緒に駆除することで、受粉と発芽の機会を減らしてコニシキソウの再発を防ぐことができます。
この記事では、 コニシキソウを完全に駆除して予防する方法をご紹介します。
この記事を読むことで、コニシキソウを何度も駆除するストレスをなくすことができます。
コニシキソウを完全に駆除するにはアリの駆除が必要
コニシキソウと一緒にアリの駆除が必要な理由は、蜜や種子を食べるアリが再発の原因になっているからです。
蜜を食べるアリはコニシキソウの受粉を助けます。
アリが蜜を集めるときに体に花粉をつけ、他のコニシキソウの花に花粉を運んで受粉しやすくしているのです。
種子を食べるアリはコニシキソウが生える範囲を拡大させます。
アリは収穫した種子を巣に持ち帰って貯蔵します。
巣に着くまでの間に落とした種子が、そこで新たに発芽するのです。
そのため、蜜を食べるアリと種子を食べるアリの両方を駆除することでコニシキソウの受粉と発芽を阻害し、完全に駆除できるのです。
コニシキソウを完全に駆除するために、アリも一緒に駆除する方法を解説していきます。
コニシキソウを完全に駆除する流れ
コニシキソウを完全に駆除するには、まず除草剤を使って除草し、次にアリを駆除します。
先にコニシキソウを除草すると種子が落ちるのを防止でき、アリの巣穴や地面を歩くアリが見やすくなるので、アリの駆除がしやすくなります。
駆除したあとに予防効果のある除草剤や防草シートなどで対策をすると、より確実な再発予防になります。
- 除草剤を使ってコニシキソウを除草する
- アリ専用の殺虫剤などで駆除する
- 予防効果のある除草剤や防草シートなどで予防する
除草剤で枯らしてから取り除く
コニシキソウは根が浅いので手で簡単に抜けますが、除草剤で枯らしてからなら水分が抜けてカサが減り軽くなり、作業が楽におこなえます。
使用する除草剤はコニシキソウが生えている場所や、「早く枯らしたい」などの目的に合わせて選びましょう。
この章では、コニシキソウの駆除におすすめの除草剤を特徴別に3点ご紹介します。
コニシキソウには毒があるので、必ず軍手など手袋をつけて作業してください。
茎をちぎると出てくる白い液体に触れると、かぶれてかゆみなどの症状が出ることがあります。
また、誤飲すると腹痛や嘔吐が起こることがあります。
すぐに枯らして予防もしたいならハイブリッドタイプの除草剤
ハイブリッドタイプの除草剤なら、除草と予防が一度にできて楽に済ませられます。
除草剤には、即効性があり葉から吸収させて根まで枯らす「葉茎処理型」と、長期間土にとどまって雑草の発生を予防する「土壌処理型」があります。
ハイブリッドタイプは両方の効果を持っているので、除草と予防を一度で済ませられるのです。
種が落ちるとすぐに発芽しやすく、育成期が3月~11月と長いコニシキソウにぴったりです。
商品名 | ネコソギロングシャワーV8(800ml)【ネコソギ】[除草剤] |
価格 | 1,310円(2022年6月27日時点) |
特徴 |
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子どもやペットが心配ならお酢の除草剤
「子どもやペットが触ったり、口にしたりするかもしれない」と心配な場合は、食品であるお酢を使用した除草剤がおすすめです。
じつはお酢は特定農薬として認められている素材です。
特定農薬とは「一定の効果があり、農作物や人、動物に無害であることが明らかなもの」のことをいいます。
お酢の匂いが気になるかもしれませんが、即効性があり早いと当日中に枯れ始めます。
ただし雑草の予防効果はありません。
お酢に含まれる酸で金属が錆びてしまうので、金属のものに直接かけたり周りに散布したりしないように気をつけましょう。
商品名 | トヨチュー|toyochu お酢の除草液シャワー 1L |
価格 | 460円(2022年6月27日時点) |
特徴 |
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芝生には芝生専用の除草剤
芝生にコニシキソウが生えている場合は、芝生専用の除草剤を使用しましょう。
専用の除草剤を使えば芝生を枯らさずに雑草だけ根まで枯らして、きれいな芝生を保てます。
芝生専用でない除草剤は芝生も枯らしてしまうので、使用しないでください。
芝生専用の除草剤には、1年生の雑草を枯らすものや、芝生と同じイネ科を枯らすもの、幅広い雑草を予防する粒タイプなど、種類がたくさんあります。
他の雑草も枯らしたい場合は雑草の種類を確認して、対応している除草剤を用意しましょう。
商品名 | シバキープAL2L |
価格 | 1,270円(2022年6月27日時点) |
特徴 |
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※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
アリを専用の殺虫剤で駆除する
コニシキソウの再発を防ぐためにアリを駆除するなら、巣の中のアリまで駆除し、全滅させることが重要です。
巣の外に出てエサを集めているアリは、群れ全体のごく一部だからです。
地面を歩いているアリだけでなく、巣の中にいる見えないアリまで駆除する対策が必要です。
巣の場所がどこかわからない場合には、誘引して巣に持ち帰らせる毒エサタイプや散布する液体タイプを。
巣の場所を特定している場合は、巣穴に直接噴射できるスプレータイプを使用すると、効率よく短期間で駆除できます。
殺虫剤でアリを駆除する方法 | ||
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アリの殺虫剤の種類 | 駆除方法 | |
巣の場所がわからない | 毒エサタイプ | 巣に持ち帰らせる |
液体タイプ | アリに直接かける 巣の周りや通り道に散布してアリに付着させる | |
巣の場所を特定している | スプレータイプ | ノズルを付けて巣穴の中に噴射 |
毒エサタイプで誘引し巣まで持ち帰らせる
毒エサタイプの殺虫剤なら巣の場所がわからなくても、アリを見かける場所の近くにとりあえず置いておくだけで簡単に駆除できます。
ほとんどのアリは、エサを持ち帰って仲間に分け与える習性があります。
毒エサも分けて食べせることで、巣の中にいる他のアリも駆除できるのです。
商品名 | スーパーアリの巣コロリ アリ駆除剤(2コ入)【アース】 |
価格 | 580円(2022年6月28日時点) |
特徴 |
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液体タイプをアリの通り道や巣の周りにまく
液体タイプは、アリをよく見かける場所にまいておくだけで手軽に駆除できる殺虫剤です。
殺虫剤をまいた場所をアリが通ると体に付着し、巣に帰ると他のアリにも殺虫剤が付着します。
アリに気づかれることなく殺虫成分が広がっていき、数日で全滅させられます。
商品名 | KINCHO アリがいなくなるシャワー液 アリの巣退治 1ヶ月効果持続(1L)【金鳥(KINCHO)】 |
価格 | 833円(2022年7月1日時点) |
特徴 |
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即効性のあるスプレータイプを巣穴に直接噴射
巣の場所を特定している場合は、即効性がある成分が含まれるスプレータイプを使用すると短時間で駆除できます。
使い方は、付属のノズルを付けて巣穴に差し込んで直接スプレーするだけです。
歩いているアリを見つけたときは、ノズルを付けずに噴射もできます。
商品名 | フマキラー アリフマキラー (450ml) |
価格 | 663円(2022年6月28日時点) |
特徴 |
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※1 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。※2 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。
予防すると他の雑草も生えにくくなる
コニシキソウや他の雑草が生えない状態を維持するには、予防が重要です。
除草、アリ駆除後に予防をすることでさらに再発しにくくなります。
ここでは、コニシキソウを予防できる方法の特徴や施工方法をご紹介します。
ぜひ玄関周りや庭など、場所に合った予防方法を見つけて取り入れてみてください。
コニシキソウを含む雑草の予防方法 | ||||
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防草効果 | 施工しやすさ | 維持しやすさ | 見た目のよさ | |
予防効果のある除草剤 | △ | ◎ | △ | ○ |
防草シート | ○ | ○ | ○ | × |
砂利や人工芝 | △ | ○ | ○ | ◎ |
固まる土 | ○ | △ | ○ | ○ |
コンクリートやレンガで舗装 | ◎ | × | ◎ | ○ |
グランドカバー | △ | ○ | △ | ◎ |
それぞれのメリットとデメリットを解説します。
予防効果のある土壌処理型除草剤は年に2回散布するだけ
土壌処理型の除草剤には雑草の発生を予防する効果があるので、雑草予防として有用です。
道具をそろえて面倒な思いをして施工したり、お庭の雰囲気を変えたりしたくない方
土壌処理型除草剤のメリット
雑草が生える前に土壌処理型の除草剤を散布すると、長期間土の中にとどまって雑草の生えにくい環境を維持できます。
予防効果が約半年かそれ以上続くものを使用すれば、たった年2回の散布で1年中予防が可能です。
除草剤は地面にまくだけなので、作業も短時間で済ませられます。
土壌処理型除草剤のデメリット
予防効果があるとはいえ、まいた除草剤にムラがあると雑草が生えてきてしまうことがあります。
生えてしまった場合は手で抜くか、即効性のある液体の除草剤をまく必要があります。
除草剤の種類や使い方について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
防草シートは敷くだけで長期間放置できる
防草シートは、地面に敷いて日光や種子の侵入を防いで雑草の発生を予防するグッズです。
こまめに手入れできない、景観を気にしない方
防草シートのメリット
防草シートを敷いておくだけで、長期間放置しても雑草が生えにくくなります。
コニシキソウは好光性の植物で明るい場所で発芽しやすくなりますが、防草シートを敷くと発芽に必要な光を遮って発芽させません。
種子も土に落ちないので、コニシキソウを含む雑草を予防できます。
シートに穴や隙間が空かなければ、手入れをしなくてもほとんど雑草は生えません。
防草シートのデメリット
シートに穴や隙間が空いたり上に砂が溜まったりすると、そこから発芽する場合があります。
シートを敷く前に枝や大きな石を除去し、平らに整える必要があります。
防草シートの敷き方などについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
砂利や人工芝はおしゃれで自然な見た目にできる
砂利や人工芝も、地面をおおうことで雑草を防ぐ方法です。
防草シートの上に重ねて敷くこともあります。
しっかり雑草を予防しながら、景観も楽しみたい方
砂利や人工芝のメリット
防草シートの上に砂利や人工芝を敷くと、防草シートだけよりも雑草予防効果が高まり、防草シートも長持ちします。
砂利や人工芝を重ねて敷くことで防草シートの穴や隙間を防いで、日焼けなどによる劣化もを防止できるのです。
防犯対策も兼ねるなら踏むと大きな音を立てる防犯砂利、自然に近い緑を楽しみたいなら人工芝がおすすめです。
砂利や人工芝のデメリット
砂利の場合、範囲が広いと必要な砂利の量がかなり多くなるので、自分で施工するには作業が大変です。
その場合は、業者に依頼することをおすすめします。
人工芝は1年中季節を問わず青々とした緑のまま変化しないので、冬には不自然な印象になるかもしれません。
また人工芝はプラスチックやゴムで作られているので、バーベキューや花火をすると熱で溶けたり燃えたりする場合があります。
人工芝の上では火気は扱わないように注意が必要です。
砂利の敷き方などについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
固まる土は土のような自然な見た目にできる
固まる土は、セメントのように水を混ぜると硬く固まる舗装材です。
雰囲気を変えずに、しっかり雑草対策をしたい方
固まる土のメリット
固まる土はコンクリートと似ている素材ですが、施工後は土のままのような自然に近い仕上がりです。
しっかり固まるので日光や種子を防いで雑草を予防します。
固まる土のデメリット
コンクリートよりももろいので、よく歩いたり車で通ったりする場所から砂が浮いて砂っぽくなったり、割れたりすることがあります。
砂が出れば掃き掃除が必要になりますし、割れ目から雑草が生えてきます。
また、施工する際にわずかに傾斜をつけないと水はけが悪くなり、水たまりやコケ、黒ずみの原因になります。
専門的な技術が必要なので業者に依頼することをおすすめします。
おすすめの固まる土や施工方法はこちらの記事をご覧ください。
コンクリートやレンガで舗装すると掃除がしやすくなる
固まる土と同様に、地面を舗装することで雑草を防ぐ方法です。
コンクリートは素人が施工するのはかなり難しいですが、レンガやタイルはDIYで施工することもできます。
モルタルを少しずつ敷きながらレンガやタイルを並べ、約24時間置くと固まって上を歩けるようになります。
半永久的にしっかり雑草を予防したい、シンプルな雰囲気にしたい
コンクリートやレンガのメリット
防草効果が高く、舗装した場所には長期間雑草が生えることがありません。
耐久性も高く、固まる土と比べて簡単には割れないので掃除もしやすく、日々手間をかけることなく雑草の生えない環境を維持できます。
コンクリートやレンガのデメリット
コンクリートやレンガの継ぎ目(目地)から雑草が生えることがあります。
目地に生えるとなかなか抜けないので、ハイブリッドタイプかお酢の除草剤で枯らしましょう。
自分で施工もできますが、専用の道具や専門的な技術が必要です。
業者に依頼することをおすすめします。
またコンクリートの場合、不自然で殺風景な印象になってしまいます。
レンガやタイルの敷き方について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
グランドカバーは緑や花を楽しめる
グランドカバーは、地面に這うように育つ植物で地面をおおって雑草を生えにくくする方法です。
繁殖力の強い植物を植えれば、雑草を打ち消してしまいます。
日当たり、水はけなどの条件や、花など好みに合わせて植える植物を選びましょう。
雑草を予防しながら好きな植物を植えて華やかにしたい、ガーデニングが好きな方
グランドカバーのメリット
グランドカバーに向いている植物はたくさんあるので、きれいな緑や花を楽しめます。
グランドカバーのデメリット
植物の種類によって種か苗から植えて育てますが、植え付け後はどちらも根付くまで水やりがかかせません。
水やりは雨が降らなければ、植え付けたあと数週間~1ヵ月ほどは毎日おこないます。
植物によっては定期的に肥料が必要なこともあります。
また、雑草がまったく生えないわけではありません。
ところどころ生えてしまうので、草むしりなど手入れが必要です。
芝生でグランドカバーをする際の芝生の植え方について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
コニシキソウは水の中以外ならどこでも生える
コニシキソウは北アメリカから人の手によって日本に移され、野生化したトウダイグサ科の1年草です。
日本中の道端や荒れ地など、水中以外ならどこでも生えています。
地面に張り付くように伸びる茎の長さは約20cmで、茎が赤いのが特徴です。
育成期は3~11月と長く、夏~秋頃に花が咲いて受粉すると数日で実が付きます。
実が熟すと実を包んでいる皮が破れて種が弾け飛ぶ蒴果(さくか)をします。
コニシキソウの種子は好光性で、明るい場所で発芽しやすい性質を持っています。
コニシキソウに見た目がよく似ている雑草のスベリヒユは調理して食べられますが、コニシキソウは毒があるため食べられません。
コニシキソウの茎から出る白い液体に素手で触れるとかぶれや痒み、食べると腹痛や嘔吐を起こすことがあります。
まとめ
コニシキソウを駆除するには、アリを駆除、予防することが重要です。
アリと密接な関係にあるコニシキソウは、アリを駆除しなければ草むしりや除草剤をまくだけでは完全に駆除はできません。
そしてコニシキソウを含む雑草を予防することで、完全に駆除ができます。
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参考文献
農文協『今さら聞けない 除草剤の話 きほんのき』農山漁村文化協会、2021